出雲大社に行く前に知っておくべき古事記を簡単にまとめました

出雲大社に行く前に知っておくべき古事記を簡単にまとめました

古事記を読め

出雲は神話の国。
初めだけでも神話を知っていた方が絶対的に出雲旅行を楽しめます。

出雲大社の神様は大国主命(おおくにぬしのみこと)です。

ここで少し古事記の話を紹介。

最低限はこれだけ読めばわかります。

国の始まり

混沌とした世界から天と地が分かれて、その中に造化三神が現れ、その後、神世七代が現れました。
最後に生まれたのがイザナギイザナミでした。
二人は日本列島を作り、様々な神を産みました。

しかし、イザナミは火の神を産んだことで死んでしまい黄泉の国へ行ってしまいました。
イザナギは黄泉の国へイザナミを連れ帰しに行きますがうまくいかず、帰ってきて黄泉の国の汚れを取った時に3人の神が生まれました。
「アマテラスオオミカミ」「ツクヨミ」「スサノオ」の3人です。
イザナギはこの3人を特別な神としました。

スサノオは海を管理するようイザナギに任命されたのですが、イザナミがいる死者の国へ行きたいと駄々をこねました。イザナギは怒り、スサノオを追い出すことに決めました。
スサノオはアマテラスに会いに高天原へ向かいます。

スサノオはアマテラスの田の畦を壊し、神殿でウンコをして、生きた馬の皮を剥いで機織り小屋に投げ込むなど暴虐を繰り返しました。

ショックを受けたアマテラスは天の岩戸に引きこもります。すると世界から太陽が消え、夜だけになりました。
邪悪な神が跋扈し、これでは世界が滅んでしまいます。そこで八百万の神が天の岩戸前で宴会をしてアマテラスをおびき出すことにしました。アマテラスは岩戸から引きづり出され、二度と岩戸に戻れないようにしめ縄をかけました。

スサノオは事件の責任を取らされ、財産を没収され、高天原から追放されてしまいました。

 

スサノオは出雲に降り立ちました。出雲ではヤマタノオロチという邪神が生贄を求めていました。ヤマタノオロチを退治し、生贄となる予定だったクシナダヒメを妻としてスサノオは出雲の英雄となりました。
その二人が結婚し、子孫に「オオクニヌシノカミ」が生まれるのです。
ここまでが序章。
出雲大社の神、オオクニヌシノカミのルーツです。

因幡の白兎

昔々、隠岐の島に住む1匹の白兎が、ある姫神に会いたいと思い因幡の国へ行きたいと考えていました。しかし、隠岐の島と因幡の間は海でとても自力では渡れません。

そこで白兎はワニザメをだまして向こう岸に渡ろうと考え、『ワニザメさん、君たちの仲間と僕たちの仲間とどちらが多いか比べてみようよ』と提案し、 ワニザメを因幡の国まで並べさせ、その上をピョンピョンと渡っていきました。

そしてもう少しで向こう岸に着こうというとき、あまりの嬉しさについ、『君たちはだまされたのさ』と言ってしまいました。 それに怒ったワニザメは、白兎の体中の毛をむしり取り、あっという間に丸裸にしてしまいました。

丸裸にされた白兎がその痛みで砂浜で泣いていると、そこに大国主命の兄神様が大勢通りかかり(大国主命の兄神達は、隣の因幡の国に八上姫という美しい姫がいるという噂を聞きつけ、 自分のお嫁さんにしようと、因幡の国に向かっている途中でした)、 面白半分に『海水で体を洗い、風に当たってよく乾かし、高い山の頂上で寝ていれば治る』と言いました。 白兎が言われたとおりにしてみると、海水が乾くにつれて体の皮が風に吹き裂かれてしまい、ますますひどくなってしまいました。

あまりの痛さに白兎が泣いていると、兄神達の全ての荷物を担がされて大きな袋を背負った大国主命が、兄神達からずいぶんと遅れて通りかかり、白兎に理由を尋ねました。 そして、『河口に行って真水で体を洗い、蒲の穂をつけなさい』と言いました。

白兎がその通りにすると、やがて毛が元通りになりました。 たいそう喜んだ白兎は『八上姫は兄神ではなく、あなたを選ぶでしょう。 あのような意地悪な神様は、八上姫をお嫁にもらうことは出来ません』と言い残し、自らが伝令の神となって、兄神達の到着より前に、この事実を八神姫に伝えたのでした。

これを知らない兄神達は、先を競って姫に結婚を申し込みましたが、姫はそっけなく対応し、『私はあなた方ではなく、大国主命の元へ嫁ぎます』と言い、兄神達を追い返したのでした。

 

これは有名なお話ですね。
オオクニヌシノカミの優しさがよくわかるお話です。

国譲り

オオクニヌシは日本を発展させていきます。
発展した日本を高天原のアマテラスは自分の子孫に与えたいと考え、オオクニヌシへ国譲りをするように迫ることになりました。
まずは長男のアメノホシオミミが派遣することになりましたが、アメノホシオミミは天上界から地上をのぞいただけで怖気づき、引き返してしまいました。
国譲りの交渉役として、次男のアメノホヒが送られますが、アメノホヒはオオクニヌシに取り込まれてしまいました。
次にアメノワカヒコが派遣されますが、アメノワカヒコは高天原に報告しないばかりか、オオクニノヌシノカミの娘と結婚し敵対姿勢を示し、高木神(アマテラスも頼りにしている天上界の最高司令官)に逆に殺されてしまいました。
次に派遣されたのがタケミカヅチでした。
タケミカヅチは、イザサの小浜(稲佐の浜)に降り立ちます。

オオクニヌシはタケミカヅチの要求に対し息子のコトシロヌシノカミに委ねると回答します。

コトシロヌシは国譲りを了承します。

タケミカヅチが他に聞く者はいないかと尋ねるともう一人、タケミナカタノカミがいるとオオクニヌシが答えます。

そこへタケミナカタがやって来て、力比べで決着しようと持ちかけます。(※これが相撲の起源の一つです)

しかし、タケミナカタは敗れ、信濃の国まで逃げ込みます。(この後、タケミナカタは諏訪大社を創設)
タケミカヅチは、追いつめて国譲りを了承させます。

こうして反対するものは、いなくなりオオクニヌシは、タギシの小浜に千木が空に届くような大きな神殿をたててくれるならばそこに隠れて幽界を司るといい、国譲りは完了します。

(なんと、この時のお社の柱が現代の出雲大社から出てきてます。⇒出雲大社の正しい歩き方

それと同時に、タカミムスヒ(アマテラスの仲間の神)は、その祭事を掌握するのはアメノホヒ(アマテラスの次男坊)であると宣言しています。

そして、現在に至るまでそのアメノホヒの末裔である出雲国造さんが出雲大社を守っているわけです。

小話

この大きな神殿は当時の建築技術ではなかなか維持できず、何度も倒壊しているそうです。
大きな柱が大事だという事がわかったようで・・

その後、建物などの大事な柱をオオクニヌシの別名、大黒様にかけ【大黒柱】と呼ぶようになった・・という説もあるそうです。

まとめ

ざっくりとこれだけ押さえていれば出雲大社をもっと楽しめるでしょう。

神様たちの名前がわかりにくいですが、古事記の漫画や現代風にわかりやすく書いた本など多数あるので、ぜひ勉強してみてください。
あ、出雲大社に行く前はこの記事の内容だけで充分ですよっ!

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