御朱印集め、歴史が大好きなアラフォー女子の秘書です。
地元の方による正しい出雲大社の歩き方を教えていただいたのでレポります。
出雲大社とは?
出雲大社は、日本一の縁結びの神様として全国的に有名な大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が祀られています。縁結びは、男女間に限らず人々を取り巻くあらゆる繋がりのご縁を結ぶものとされ、初詣や祭礼の時期には、縁結びや開運のお守り、ご朱印を求める人の行列ができます。
御本殿は歴史を感じさせる壮大さと神々しさをたたえ、春には境内のあらゆる場所で桜が咲き、背景の八雲山も新緑に紅葉と四季折々の色合いで、訪れる人々を清々しい気持ちにしてくれます。
神楽殿の大注連縄は日本最大級で、全長13.6m、重量5.2tもあり圧倒されます。また、ここでは御祈祷や結婚式などが執り行われます。
御本殿は大社造りの代表で、高さが太古には32丈(96.96m)、中古は16丈、近古は8丈という言い伝えがありましたが、2000年に巨大な本殿柱が発掘され伝承の真実味が増しました。内部は心御柱(しんのみはしら)を中心に田の字型に仕切られ、御神座は御本殿と同じ南向きではなく、西向きに御鎮座されています。
旧暦10月11日から17日まで、全国の八百万の神々が出雲大社に参集され、人々のご縁を結ぶ会議をされるとの伝承があり、全国からの参拝客でにぎわいます。しまね観光ナビより抜粋
言わずもがな・・
大きなしめ縄で有名なあれですね。
旧暦で10月のことを「神無月(かんなづき)」と言いますが、逆に出雲では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。
それは、毎年10月に全国の八百万の神々が集うという逸話から。出雲で何の会議をしているかというと、人々の運命や縁を話し合うため。だからこそ出雲大社前は、縁結びの総本山とも言われるのです。
神々の降り立つ海辺、神々の通る道、そして神々の泊る場所まで用意されており、知れば知るほど出雲と神話が面白い。
神話とともに出雲大社の歩き方をご紹介します。
次の順序でご紹介します。反時計回りが正しい周り方です。
1、一の鳥居
出雲大社には大きな鳥居が4つ。
これすべてをくぐることが本来望ましいそうです。
4つの鳥居の詳しいくぐり方はこちらから⇒出雲大社の4つの鳥居を攻略せよ!
先ずは一の鳥居である宇迦橋の大鳥居です。
大正3年(1914)に新たな参道として整備された神門(しんもん)通りを彩るため、また大正天皇の即位をお祝いして1915年に建てられました。鉄筋コンクリート製で、高さは出雲大社御本殿の24mを超えない様に23mに抑えられていますが、建立当時は日本一の高さを誇っていて、中央の額だけでも6畳の大きさがあります。宇迦橋の下には堀川が流れ、ここから100m程の所に一畑電車・出雲大社前駅があります。
こちらの写真は2の鳥居前から。
ひときわ大きな鳥居がここからでもよく見えます。
2、竹内まりやさんご実家
境内の正面に竹内まりやさんのご実家があります!
竹野屋さんという旅館。
出雲大社の目の前の旅館だなんて、、すごい!お嬢様なんですね。
ガイドのおばちゃん曰く、中はサイン色紙や竹内まりやグッズで溢れているそうです。
3、勢溜・二の鳥居
ここが正面と思ってる方も多いはず。
二の鳥居の先が境内となります。
二の鳥居は勢溜の大鳥居です。
出雲大社境内の一番南、正門にあたる所にある広場を勢溜と言いますが、これは江戸時代この広場に芝居小屋が設けられ、人の勢いが溜まる所という事で勢溜と呼ばれる様になりました。木製の大きな鳥居です。
鳥居は本来神様の通る道。
人間は鳥居の真ん中は歩かず、端っこを歩きましょう。
通る際にはお辞儀を忘れずに。
4、神迎の道
勢溜の左手には八百万の神々が 稲佐浜から出雲大社へとお通りになられる神迎(かみむかえ)の道が続いています。
神迎えの道は道路に黄色い色が付いているのでわかりやすいです。
こちらは参拝の後に歩きました。
その際の詳細はこちらから⇒稲佐の浜は出雲大社より先に行け!大失敗例
5、祓社(はらいのやしろ)
神社の神主さんがお祓いをするときに召喚する神様全てがお祀りされています。
大神さまの御前で祈願をする前に、自身のけがれを祓う社です。
祓社では、お願いごとをするよりも、出雲大社に来ることが出来たこと、そしてなにより、今現在健康で生きていることに感謝し、自分自身の汚れを祓うことがよしとされています。
出雲大社の拝礼は二礼四拍手一礼です。
四回手を合わせることでシ(四)あわせと言われています。
ここを拝むとお祓いを受けたのと同じ効果があるといわれています。
ここでは「はらいたまえ清めたまえ」と3回声に出して唱えましょう。
6、祓橋(はらえのはし)
祓橋は出雲大社を流れる清流「素鵞川」(そががわ)にかかる橋です。
この橋には、祓橋から先は出雲大社の神域であるという意味合いがあると言われており、
祓社と祓橋で二回身を清めることにより大神さまの御前に立つ前に二重に身を清めることになります。
祓橋は出雲大社だけでなく、伊勢神宮や厳島神社にもあり太鼓橋がこれにあたります。
こちらも渡る前にお辞儀をしましょう。
7、三の鳥居、松の参道
祓橋を渡ると、三の鳥居が見えてきます。
三の鳥居は鉄製で、松の参道の鳥居または中の鳥居と呼ばれています。
松の参道は三つに分かれており、真ん中の道は昔、皇族や貴族、勅使だけが通る事が出来る道でしたが、今は松の木の根を保護するために、参道の両サイドの道を通る様になっています。
右か左か、どちらが正解というのはないようですが、本来は左側から歩くのが望ましいそうです。
そしてこの松並木は江戸時代初めの寛永年間(1624年〜1645年)、松江藩主・堀尾忠氏(ほりおただうじ)の夫人・長松院(ちょうしょういん=前田玄以の娘)が、祈願成就の御礼に松の木1000本を奉納されたものと伝えられています。
江戸時代の松で現存しているのは数十本に減っているとのこと。
参道の最後にある当時の松は樹齢400年。
見応えあります。
8.西神苑
山道の左側、西神苑には「因幡の白兎」がモチーフの兎の石像達があります。
いなばの白ウサギの神話をご存知ですか?
出雲大社にまつわる簡単な古事記の説明はこちらから⇒出雲大社に行く前に知っておくべき古事記を簡単にまとめました
最低限、この記事だけは読んでから行きましょう。
西神苑には社務所があり、神主様が政を行う前の禊をしていました。
この縄の中でなにやらぐるぐる歩いてました。
祓いの儀式らしいです。
9、ムスビの御神像
社務所から参道を挟んで反対側にはムスビの御神像があります。
1986年(昭和61年)に寄進された像で「大国主神」の前に、「幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)」という「魂」が現れて、その「魂」を頂く時の場面を表現しているそうです。
ここでは銅像と同じく手を広げ、パワーをもらいましょう。
10、上皇后様の石碑
手水舎の横に上皇后様、美智子様の詠まれた歌の石碑があります。
国譲り 祀られましし 大神の 奇しき御業を 偲びて止まず
《歌意》
日嗣ひつぎの皇子みこである瓊瓊杵尊ににぎのみことの降臨に當り、
葦原中國あしはらのなかつくにを譲られた
大國主神おおくにぬしのかみの素晴らしい御業績を感謝し、偲んで止みません
なんとも素晴らしい美智子様らしい優しい歌。
アホな私でもわかるくらい素晴らしい歌と思います。
古事記を読んでいればこの歌のすばらしさがわかるはず。
11、手水舎(ちょうずや)
ここの作法は
- 柄杓に水を汲み右手に持ち左手を洗う
- 左手に持ち替え右手を洗う
- 再度右手に持ち替え左手に水を受け口を漱ぐ
- 最後に柄杓を立て次の人が使うため柄杓を洗う
これが一連の作法になります。
一回にすくった水で行い継ぎ足しはしません。
手を洗うのは身を清めること、口を漱ぐのは魂を清めることを表しています。
祓社と祓橋で身を清め、手水舎で清め神域へ入ります!
12、四の鳥居
最後の四の鳥居、銅の鳥居です。
この鳥居は長州藩の二代藩主毛利綱広が寄進したもので、ここから荒垣に囲まれた一段と重要な聖域となります。
ここでも鳥居の真ん中は通らず、お辞儀をしてくぐりましょう。
13、拝殿
大きなしめ縄が目に入ります。
たしかに大きいけど‥
間違える方もいるらしいのですが、大きなしめ縄で有名なのは出雲大社の神楽殿です。
ここではないのです!注意!!
拝殿のしめ縄は重さ1トン。それでもすごい!
こちらも大きなしめ縄なので間違えてしまいます。
出雲大社の主祭神は、大国主命(おくにぬしのみこと)。出雲の国から日本全土を見守る神といわれています。
昭和28年5月に、不慮の火のために焼亡してしまったため、現在の拝殿(はいでん)は、昭和34年5月に竣功されたものです。
ここでは作法通り、二礼四拍手一礼で参拝しましょう。
14、御本殿
いよいよやってきました御本殿。
この向こうに御本殿があるのですが、よく見えません。
こちらは御本殿前の八足門(やつあしもん)。この門が一番御本殿に近い所で、一般の人はここから先には入れませんから、ここでご参拝しておきましょう。
その前に、本殿の手前に赤い三つの丸が見えますね。
平成12年に発掘された3本の大木を束ねた巨大柱の位置や大きさが赤い丸で示されています。3本束ねると直径3mにもなり、これが9ヵ所あったと推定されていますから、古代にはどれほど壮大な社殿があったのか想像が膨らみます。この巨大柱の実物や復元模型は出雲大社の東隣にある、古代出雲歴史博物館に展示されています。
これらは「心御柱(しんのみはしら)」や「宇豆柱(うずばしら)」で、鎌倉時代のものと推定され、この時代までの出雲大社が巨大だったことの証明となっています。
実際はこのような形だったとか‥
これを古代に作ったという証拠の品。
すごい。まさに歴史ロマンですね。
本殿を過ぎてもまだまだ続きますよーー。
15、東十九社
本殿の右側に長屋のように並ぶこちら。
このお社のご祭神は八百万の神。つまり、神在月に全国から集う神々の事。
神在月に全国から集まった神様達の滞在するホテルのような場所です。
普段は閉まっていますが、神在月はすべての扉が開いています。
神在月にこちらに来れば、全国すべての神様に参拝することができるのです。
東と西にあり、こちらの東十九社は出雲大社より東側、関東や関西の神様が滞在する場所となっています。
16、釜社(かまのやしろ)
こちらは食べ物を司る神様が祀られています。
全国にある稲荷社の御祭神です。
17、本殿撮影スポット
正面から見ることのできない本殿ですが、この辺りが一番見ることができます。
忘れずに写真を撮りましょう!
本殿の屋根の上の飾り‥
どこかで見たな?と思ったら
2019年の大嘗宮!
これに限らず、古い神社には飾られているようです。
こちらは真裏から見たところですね。
ここが一番本殿に近づける場所になります。
18、素鵞社(そがのやしろ)
出雲大社本殿の裏に位置するこちらの素鵞社の御神祭は素戔嗚尊(スサノオノミコト)
天照大御神の弟神で、出雲国の肥河上での八岐の大蛇退治はあまりにも有名です。また大国主大神の親神であられ、大神に国づくりの大任を授けられました。
ここは出雲大社で1番のパワースポット。
素鵞社の背後には、出雲大社を見守る八雲山の岩がせり出しています。八雲山は禁足地であり、一般の人は入ることができない聖域となっています。ここはその聖なる山に触れることができる唯一の場所で、岩に触れると不思議な御力を感じる人もいるそうです。
そしてなんと、裏には浄化された稲佐の浜の砂が置いてあり、持ち帰れるようです。
この砂は、家を建てる時の地鎮祭などにも使われる砂で、持ち帰った砂を自宅の周りに撒いたりすることで、厄除けになるといわれています。
作法としては、稲佐の浜の砂をここれ奉納し、その分持ち帰るとの事。
ということは、稲佐の浜に先に来ないとダメだったじゃん!!!
ガーーーーーーーン!!!!
この後稲佐の浜に行ったのですが、そちらの様子はここから
→稲佐の浜は出雲大社より先に行け!大失敗例
19、拝礼所
本殿の西側にある拝礼所。
小さくて見落としがちですが、大事な場所です。
出雲大社本殿の正面は南向きですが、殿内の御神座は西向きとなっています。
ここはその御神座に正面に向き合える場所。
こちらでの参拝を忘れずに。
ここは正面でした願い事を念押しする場所でもあります。
20、氏社(うじのやしろ)
こちらは天照大御神の第二子、天穂日命(あめのほひのみこと)が御神祭となります。
その神裔は出雲大社宮司家として連綿と続き今日に至っています。
すごくないですか!?
出雲大社の宮司さんって、天照大御神の末裔!って事は、天皇の同じ血筋って事なんですよ!
天皇家以外にこの神話の時代から祖先がわかっている血筋があるなんて。すごすぎます。
21、西十九社
15番目に紹介した東十九社と対になる西十九社。
こちらは神在月に全国から集まった神々達の宿舎です。
西は出雲より西に当たる四国、九州、沖縄の神々の宿舎です。
22、神楽殿
西十九社を過ぎると、右手に神楽殿入口の看板が見えてきます。
そう!こちらが!
出雲大社といえばあの大しめ縄の!!
これこれーー!
出雲大社といえばこれですよ!!
想像した通りの大きいしめ縄!!!
すごい!
真下から見たところ。
重さはなんと5.2t!
落ちてきたら死にますね!!
この日は人があまりいなかったのでたっぷり撮影でき、堪能できました。
出雲大社拝殿のしめ縄と勘違いしてこちらの神楽殿を見ずに帰る人も時々いるらしいです。
でも、私達も実際拝殿のしめ縄を見たときはあれが本物だと思ってました‥w
神楽殿は本来、千家國造家(出雲大社宮司家)の大広間として使用されており、「風調館(ふうちょうかん)」と呼ばれていました。明治に入り、出雲大社教が設立されてからは出雲大社教の神殿としても使用され、現在では國造家大広間、並びに出雲大社・出雲大社教の神楽殿として御祈祷や結婚式をはじめ様々な祭事行事が執り行われています。
つまり、元々ここは宮司さんの家の大広間だったのですね。
なんという贅沢な!!!
ここで結婚式なんて素敵すぎますね‥!!
まとめ
見所多すぎ!!!
- 4つの鳥居を攻略せよ
- 祓社(はらいのやしろ)、祓橋(はらえのはし)で身を清めろ
- 松の参道は左側を歩け
- 拝殿のしめ縄で満足するな
- 素鵞社(そがのやしろ)のパワースポットを見逃すな
- 拝礼所で願い事の念押しを忘れずに
- 神楽殿に行き忘れるな
とにかくパワースポット感がすごかった!!
ガイドをつけて回ったのですが、やはり大正解。
いろいろな歴史や話を聞きながらまわれてとても勉強になり、楽しかったです。
この後、神迎えの道を通り、全国の神々が出雲に来る際の駅的な役割を担う稲佐の浜に行ったのですが、それはまた後日レポります。
追記
稲佐の浜に行ってきました!
ぜひこちらも併せて読んでください。